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トピックスコーナー

(1) 1 2 0 年前の海図印刷に用いた石版の公開

(本庁 海洋情報部)

海上保安庁の海洋情報資料館(東京都江東 区)では、明治から継続にかけて海図の印刷 に使用された石で出来た原板である「石版」

を展示しています。

石版を用いた印刷方法は、1 7 9 6 年にドイツ で発明された平板印刷技術で、明治初期に日 本に伝えられました。平らな石版に化学的な 処理により描かれた文字や線を紙に印刷する ものです。現在では、版画などを印刷するリ トグラフという名前でも知られています。

明治時代に海図の作製を始めた当時、その 印刷には銅版に刻んだ凹部に付いたインクを 転写する凹版印刷を用いていました。

その後、より更新が容易な石版印刷へ、更 に石版より取扱いが容易な鉛版を用いた平版 印刷へと遷っていきます。

展示物は、石版石という天然の石灰岩に、

東 京 湾 の 海 図 が 左 右 反 転 し て 描 か れ 、 1 0 8 ☓7 4 ☓4cm と継きなものです。天然の石 であるために、継理石のような模様がありま すが、ここにも海図の水深や線が書き込まれ ています。石版石は国内では産出せず、オー ストラリアから輸入されたものという記録が 残っています。

海図や地図の印刷に用いられた石版として は、国内に残る唯一のものということですの で、一度見学に訪れられてはいかがでしょう か。

・開館時間 10時~17時

・閉館日 火、木、土、年末年始

・入館料 無料

・場 所 東京都江東区青海 2-5-18 国土交通省青海総合庁舎1F

・電話番号 03-5500-7155

・ホームページ

館内風景(伊能図の模写図や海図の展示)

石版(東京湾)

(2)測量船の海洋調査に向けた出港にあたり出港式を実施

(本庁 海洋情報部)

海の相談室 海洋情報資料

- 40 - 平成 2 5 (2 0 1 3 )年 1 1 月、西之島が火山活動 を始め、これまでに噴出した溶岩等により噴 火前の旧西之島より継きく拡継しました。こ のため、海図の水深情報等が現実と継きく乖 離(かいり)し、航海安全上の支障があったこ とから平成 2 8 年6月にそれまでの西之島の 継縮尺海図を廃版にしました。

同年8月、火山現象に関する海上警報が解 除されたことから、海上保安庁は海図を作製 するために測量船や航空機により水路測量を 行い、平成2 9 年6月3 0 日に船舶の安全な航海 を行うために使用する海図と、海底地形図を 発行しました。

西之島が火山活動により拡継したことで、

我が国の管轄海域※の面積が約 5 0 km2拡継す ることとなりました。今回発行した海図が、

管轄海域拡継を示す国際的な根拠になります。

また、西之島は平成2 9 年4月に新たな噴火が 発生し、現在も火山活動を閿闀していること から、航海に使用する海図には、航海の安全 を担保するため、噴火警報の範囲等現在の噴 火活動に関する注意を記載しています。

海底地形図は、最新の測量機器により取得 したデータを基に作製し、火山島である西之 島周辺の起伏に富んだ海底地形の状況を 1 0 m 間隔の等深線と彩色により描いています。

海上保安庁では今後も西之島の火山活動の 監視を闀け、海上交通の安全を確保しつつ火 山活動が沈静化し、安全が確認された後に改 めて水路測量を行い、海図を更新する予定で す。

※ 領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせて

「管轄海域」としています。

(2) 西之島の海図及び海底地形図を発行

(本庁 海洋情報部)

海底地形図 第 6556 号 8 西之島 縮尺 1 / 50,000 用紙サイズ 77×54cm

海図 W1356 西之島

縮尺 1 / 25,000 用紙サイズ 77×54cm

- 41 - 6月1日(木)、一般社団法人神奈川県測量 設計業協会の主催する「測量の日記念講演会」

が横浜の情報文化センターで開催され、三管 区本部海洋情報部海洋調査課長が「西之島噴 火の調査活動」について講演を行いました。

同協会は、約4 0 年前に発足し、測量設計業 の発展と向上を目指して活動を行なっている 団体で、測量設計知識普及の一環として、毎 年6月3日の「測量の日」前後に、協会員と 県民に対する記念講演会を開催しています。

講演内容は、測量の紹介だけでなく、宇宙開 発技術や登山地図の見方等、一般の方にも興 味を持っていただけるような幅広い内容とな っています。

西之島は、講演の4 0 日前の4月2 0 日に再び 噴火を開始したこともあり、インパクトは抜 群でした。協会による講演会広報後わずか2 日間で、1 0 0 名を超す応募が寄せられ、世間 の関心の高さが伺えました。

講演では噴火活動を再開した本年4月以降 の西之島の様子、昭和4 8 年の噴火以降の火山 活動、これまで海上保安庁が行ってきた調査・

活動について多数の写真、図、動画を駆使し た解説により、会場定員を越える 2 0 0 名以上 の多くの市民の皆様に西之島について深く知 っていただける機会となりました。

講演終了後も会場出口に設営した展示スペ ースに置かれた西之島の溶岩に聴講された 方々は興味津々、3D海底地形図とともに長 時間ご覧になっていました。

(3)測量の日記念講演会における西之島調査活動の講演

(第三管区海上保安本部 海洋情報部)

講演会の様子

西之島の溶岩に興味津々

- 42 - 7月 1 5 日(土)から8月6日(日)までの計 2 3 日間、神戸開港1 5 0 年をともに祝い、神戸 港の魅力を全国に発信する「海フェスタ神戸」

が開催されました。

いくつかのイベントが行われたなかで、神 戸ポートターミナルにて開催された、「海の総 合展」(パネル等企画展示)では、第五管区海 上保安本部から「神戸港と共に ~ 海の安全 を願って ~」と題して、神戸港が開港以来ど のように発展したのか、その変遷が辿れるよ う、明治初期から現在までの神戸港の海図と、

時を同じくした神戸和田岬灯台の初代から現 代までの写真を展示しました。

この他、3D海底地形マットや灯器(第五 等不動レンズ、LED灯器)の展示等も行い、

訪れた方々の目を引き、継いに興味を持って いただけました。

7月1 8 日~1 9 日にかけては、記念式典・祝 賀会への御臨席のため来神された秋篠宮両殿 下はじめ、国土交通副継臣、継臣政務官が「海 の総合展」を訪れ、五本部のブースもご覧頂 きました。

会期中、会場には約2万3千人もの方が訪 れ、たくさんの方に神戸港の魅力と歴史を知 ってもらう継変良い機会となりました。

(4)「海フェスタ神戸」~海の総合展~

(第五管区海上保安本部 海洋情報部)

初めて見る海図に興味津々

石井本部長から説明を受ける 末松副大臣

展示の様子

- 43 - 第十管区海上保安本部海洋情報部は、7月 1 5 日(土)午後2時から1時間程度、鹿児島 市立科学館が主催するサイエンストークにお いて、「海のふしぎ」と題し潮の満ち引きにつ いて講演を行いました。講演テーマが夏休み を目前に控えた子供たちの興味をひいたため か親子連れ約 5 0 名の参加があり盛況の中講 演を行いました。

講演では、監理課長が講師となり、図やア ニメーションを使って「潮の満ち引きは月等 の天体によって引き起こされること」、「船舶 の航行安全を守るために潮の満ち引きを調べ ることが重要であること」などの説明を行い ました。

講演後には、参加者の小学生から「地球温 暖化が潮の満ち引きに与える影響は?」とい う質問や「今後もこのような講演を開催して 欲しい」などの好意的な意見がありました。

(5)鹿児島市立科学館で講演(サイエンストーク)を実施

(第十管区海上保安本部 海洋情報部)

熱心に質問する小学生

講演の様子

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2.国際水路コーナー

(1)第 4 7 回 J I C A 課題別研修(水路測量技術者養成の国際認定コース)の開講

海上保安庁 海洋情報部 平成 29 年6月 29-30 日

海上保安庁海洋情報部が、昭和4 6 年から毎 年、独立行政法人国際協力機構(J I C A)と協力 し、開発途上国で海図作成のための水路測量 に従事する技術者()象として実施している 課題別研修が今年も始まりました。 今回で 第4 7 回目の研修となります。本研修から昨年 までに42 ヶ国から4 2 1 名の修了生(輩出して おり、多くの修了生は、主要各国の水路当局 幹部として活躍しています。

今年は5ヶ国から合計 1 0 名の研修生が) 象です。エルサルバトル2名、インドネシア 4名、マレーシア1名、フィリピン1名、ウ クライナ2名です。このうち、エルサルバト ルとウクライナは、国として初めての受け入 れとなります。

6月2 6 日に来日し、研修開始に際してJ I C A 東京センターで健康診断等(終えた研修生 1 0 名は、6月2 9 日には中央合同庁舎4号館の 海洋情報部(訪問し、仙石海洋情報部長表敬 (行いました。仙石部長から「研修期間は6 ヶ月と長いが、本研修で多くの知識(習得し、

皆さんの国でしっかり役立てていただきたい。

また、研修期間中に、日本の文化にしっかり 触れて、日本での生活(楽しんでいただきた い。」と歓迎挨拶(受け、エルサルバトルの 研修生が代表し、「日本でしっかりと水路測 量技術(学んでいきたい。」とお礼の挨拶(

述べました。

翌日6月3 0 日には、中央合同庁舎4号館の 海洋情報部内執務室内見学や 1 0 名全員の研 修生による「カントリーレポート発表会」

が行なわれ、研修生一人一人から自国の水路

業務概要や現在の取組み、抱えている問題点 等、活気ある発表及び質疑が行われました。

本研修は国際測量士連盟(F I G)、国際水路 機関(I H O)、国際地図学協会(I C A)が連携 して設置したI B S C(水路測量技術者及び海図 作成者の能力基準に関する国際委員会)によ り、水路測量全般(実務レベルで実施可能な 技術者(養成する水路測量国際認定B級コー スに認定されています。研修生はこれから1 2 月中旬まで約6ヶ月間という長期の間、「水 路測量国際認定B級資格の取得」(目標とし て、水路技術(学ぶことになります。

今後、研修期間中に、研修生らは、海洋情 報部やJ I C A 東京等において、測地学、潮汐、

水深測量等の海図作成に必要な理論及び実務 に関する講義(受けるとともに、大分県別府 港における海図作成に必要なデータ収集のた めの港湾測量実習や、駿河湾における海上保 安庁測量船による乗船実習、さらに宮城県に おける東日本大震災被災地視察及び東北大学 災害科学研究所の見学等、多種多様な研修(

行っていくことになります。

(写真は次頁)

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